今、TXに乗って帰宅途上である。

目の前の席に座ってる男性は40代中盤という容貌で、臨席の御仁と話し込んでいる。聞くともなく聞いてしまったのだが、


「今日は講義が3コマ。最後は四谷だったよ。」

とのこと。大学の先生風で、大きな黒皮のビジネスバックを抱えている。科目は何だか知りませんが、しかしタフですねー。

私なんか、一日3時間もレクチャーすると翌日はぐったり、脳死状態です。学生では無く、研究所長や教授が相手ですので、それなりに緊張はしますし。

大体、1時間ノンストップで話すと口が回らなくなってくる。途中、お茶でのどを湿して小休止しても、3時間が限界です。ちょうど90分x 2コマです。まぁ、さすがに、ぶっ通しで話すと聞いてる方も疲れてくるのでそのくらいが限界です。

時々、大学の先生になるのも良いかな、と思わなくも無いのですが、コンスタントに講義をするのは私には滅法難しい。・・・て言うか、
まず呼んでくれる大学が無いか。

2年前は、こんなに噺をするようになるとは想像だにしなかった。いつもという訳ではないが、一日中実験室に詰めて、昼食は近所のスーパーで調達して官舎で食べて、また実験室へ、という単身赴任生活を送っていると、酷い時には一日の会話は研究室に来ているパートさんと事務的な話題で2-3分という、修行僧並に無口な日もあった。・・・話が違うか。

さて、来年の今頃はどんな仕事をしていることやら。いっそ、転職にそなえて話芸に磨きをかけておこうかな・・・なんてね。