まずは、Hot wiredのこの記事を読んでほしい。

見出しでは、「撮影後にピントを合わせ直す新しいカメラ技術」として紹介されている。技術の詳細は私の説明能力を超えるので、発明者のホ−ムページを参照していただきたい。

私の見るところ、このLight field cameraという発明の長所は以下のとおりである。

  • ピントあわせの為の機動装置が必要ないので、きわめて振動が少ない。
  • 被写界深度調整のために開口径を絞り込む絞りが要らないので、CCDへの入射光の損失が少ない。
    (このカメラで撮った水の映像はシャッター速度がかなり高速であったことを示している)
  • 現在は160万画素を必要とする点が欠点とされているが、現在のスピードでデジカメが進歩するならばいずれは問題にならなくなる。
  • 現在は「撮影後にピントを合わせ直す」といわれているが、データ処理系が高速化すると「撮影後もピントを合わせ直す」ことができるようになる。

これは、高倍率の顕微鏡にぴったりの特性ではないだろうか。特に超高倍率・大被写界深度の実体顕微鏡や、ニポウディスク方式の共焦点顕微鏡と組み合わせると、超絶的な高解像度でZ軸方向のスライス画像を機械的な動作なしで作れるようになるかもしれない。