Ark of the Arctic

AFP BB Newsで面白い記事を見つけた。


http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2352890/2656103

「既知の全植物種の種子保存庫、写真を公開」という見出しで、


 「食料農業植物遺伝資源条約(International
Treaty on Plant Genetic Resources for Food and
Agriculture
ITPGR
」に基づき建設中の同施設は、別名「ノルウェー種子バンク(Norwegian
Seed Bank
)」とも呼ばれている。

とある。いわゆるジーンバンクですな。場所は極北のスバールバル諸島
私の推測ですが、政治的安定と、冷蔵保存のコストが低いのと、地殻が安定してる、
それから地中だと宇宙線の影響を受けにくいというのが立地条件でしょうか。

えーと、ITPGRの対象は、条約の名前の通り食料遺伝資源です。従って記事の見出しの「全植物種」ってのは、明らかに間違い。
種子保存の対象は作物(とその近縁種くらい?)です。

エントリーの表題の”Ark of the Arktic ”(極地の方舟)というのは、私の命名ではなく"Svalbard
Global Seed Vault,  ark"でググったときに出てくるイギリスの新聞社テレグラフの見出しから頂きました。

施設の入り口が方舟のような印象
、しかも、施設のミッションも種の保存なのでまさに”Ark”だなー、とおもって調べてみたら、
同じ感想を持った人がいたんですね。しかも極地の”the Arctic”をかけている。英国版親父ギャグのセンスに脱帽です。

でもこちらの記事を読むと、
曰く人口と同じくらいのホッキョクグマが居住地の外をうろついてるのでライフルを持たずに出て行っちゃいけない、とか”Shoot to
kill”とか、恐ろしげなことが書いてあります。

遺伝資源関係の職場としてはあまり魅力的な場所じゃないですね。Dr. Cary Fowlerにとってはそうではないようですが。

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