事業仕分けスパコン予算の全面カットが物議を醸している。

今日は、今日とて旧帝大早大&慶大の学長さんが科学技術予算削減は日本の将来を誤ると緊急アピールの会見を行なった。

「科学技術立国崩壊」…9大学が仕分け批判

 行政刷新会議の「事業仕分け」で、科学技術分野でも予算の廃止や大幅縮減が相次いだことを受け、東京大学の浜田純一学長ら旧帝大の7学長と、早稲田大と慶応大の学長が24日、東京都内で記者会見した。

 国内主要大学の学長が一堂に会して会見するのは極めて異例で、学術界の危機感の強さを印象づけた。

 9学長は会見で、事業仕分けを批判する共同声明を発表した。この中で、仕分け結果に基づく予算削減について「科学技術立国の基礎の崩壊、学術文化の喪失に至る」と指摘した。

 科学技術で世界一を目指すことに疑問符をつけられた点に関しても、「世界の知の頂点を目指すことを抛擲(ほうてき)する(放り出す)ならば、日本の発展はありえない」と強調し、政府に再考を強く促した。

(2009年11月24日  読売新聞)

この点、日本学術会議の反応が鈍いなぁ、と思っていたら20日付けで会長談話が発表されていた。しかし、マスコミからは黙殺されている(存在感ないからなぁ)。

さて、スパコンといえば、性能比較サイトTOP500というものがある。これによると日本最速の地球シミュレーターが09年9月現在で31位。その情報はニュースでも流れているのだが、私が驚いたのはTOP500に占める国別シェア(台数)の時系列の変遷この十余年間の日本の凋落ぶりは目を被うばかりだ。アメリカに及ばないのは仕方ないとしても、今やドイツ、イギリス、フランス、中国にも及ばない。計算機資源が乏しいということはそれだけ、解析なりシミュレーションなりが行なわれていないという意味でもあるだろうから、日本の科学技術は大丈夫だろうか?と思ってしまう。

一番じゃなくても、まぁいいのだけれど、計算機資源の層が薄いというのは寂しい限りだ。

# 計算機資源の有効利用が進んでいるので台数が少なくても問題ないというのなら結構なのだけれど。

ちなみにスパコンといえばこんなニュースが・・・。

アメリカ空軍、軍用のスーパーコンピューターを作るためにPS3を2200台発注へ

ソニーのPlay Station 3の心臓部にはCellプロセッサーというCPUが使われている。昨年のTOP500ではIBMのRoadrunnerというスパコンが首位に立っていた時期があるが、その心臓部にもCellが使われていた。チップの製造元は東芝なので、日本にも素子の製造技術はあるのだがシステムインテグレーションの能力が低いのか、それとも予算が少ないのか・・・。しかし、市販品のゲーム機のCPUの流用の方が安いのかな。

# 日本で政府調達でPS3を2200台も買ったら真っ先に無駄遣いと指摘されるだろうなぁ。流用して遊んでる奴が居るんじゃないかと疑われたりして。

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