スケジュール管理の手法の一つに"Getting Things Done"(GTD)というのがある。私もこの6月頃から自分なりにアレンジしながら実践してきた。
その管理手法の重要な要素の一つに、あらゆる仕事を「すぐやる」、「委任する」、「後で自分でやる」、「いつかor多分やる」、「プロジェクト」、「資料」、「ごみ」という、カテゴリーに分類する手続きがある。

 私の仕事の多くは、来た書類に目を通して承認する「すぐやる」と、複雑な処理を必要とする「プロジェクト」が圧倒的に多い。従って「プロジェクト」という括りは意味を成さない。あまりに「プロジェクト」に分類されるものが多いと、それは「全部仕事!」とまとめてファイルしているのと大差なくなるからだ。そこで、「プロジェクト」については、締切りで分類して「今週」と「今月」に分けてメモを書類ケースに入れることにしている。こうすると、発注された業務をとりあえず保留しておく「Inbox」、分類後にファイルされる「今週中」、「今月中」、「いつかやる」の4つの書類ケースで用が足りる。「すぐやる」は、電話以外は他の何をしていても文字通り「すぐやる」ので書類ケースは要らない。また、「委任する」のカテゴリーも私の場合、委任して全部終了ということはまず無いので、メモの下のほうに委任した相手と日付、一応の締切りを書いて「今週中」、「今月中」、「いつかやる」のどこかに再分類することになるので専用のカテゴリーは設けられない。

 私は毎朝、日課として10-30分間、「Inbox」、「今週中」、「今月中」の整理(週次レビュー)をする。特に金曜の夕方は「今月中」から「今週中」に移動する事項を念入りに点検する。それができなかったときは月曜の朝に週次レビューをする。このほか、毎日「Inbox」から「今週中」、「来週中」に仕事を振り分けて管理する。時折、発注元から納期を指定されない仕事が舞い込むが、これは「いつかやる」に分類し、暇ができたとき以外は見直さない。・・・つまり、ほとんど見直さない。私にとって締切りを指定しない発注は「重要ではない」といわれているに等しい。

 今朝、たまたま株式会社「はてな」の進行管理システム「あしか」をみつけた。
仕事の区分は「おわった」、「すぐやる」、「そのうちやる」、「ペンディング」の四つ。
これを段ボール箱に手書きの札を貼り付けて書類ケースにしている。箱の中に散らばったメモは上から見えるし、新しいものが常に上に来るので見やすい点は優れている。・・・しかし、これが全社の進行管理システムだとすると"on going"の仕事は担当者が抱え込んでしまって傍から見えなくなっちゃうんじゃなかろうかとちょっと心配。

 私の採用している変形GTDもちょっと「あしか」と似たシステムになっている。ただし、自分専用で人と共有する必要は無いので、開いた段ボール箱は使っていない。ちょうど、こんな感じ→。061105_1325~01

 書類ケースの上のから3段分が、私の「あしか」に似た進行管理システムの中核だ(アシカに似ているので「とど」とでも呼ぼうか。
"Task management system ODomon"と"TODO"の意味も込めて)。「今週中」と「今月中」は同じ箱を共有しているが、「今週中」、「今月中」と書いたクリアファイルにそれぞれのメモを入れて区別している。


 このほかに、研究所内の日程調整用にCyboze Garoonや自分自身の備忘録としてXoopsのpi-Calを使っている。
 システム手帳に類するものはほとんど使わない(アドレス帳としてZauruは持ち歩いている)が、
そのかわりA4の使用済みコピー用紙の束をクリップボードに挟んで持ち歩いている。案件ごとにメモを取ってこの書類ケースに放り込む(電話のメモも同様)。メモのサイズがA4なので、散逸しにくいし、必要とあれば2穴パンチで穴を開け案件ごとのてファイルに閉じこむ(従って、私の場合「おわった」という箱は存在しない)。

 今のところ、このシステムが上手く機能しているおかげで、4種類の業務の同時進行にも何とか対応できている。ただし、出張勝ちになってこのシステムに物理的にアクセスできなくなるとたちどころに混乱し始めるのが泣きどころ。出張用に「モバイル・とど」でも作ろうかな。