TBを頂いたので、私のPLCに対するスタンスを今一度示すことにする。

 私はPLCの技術的な側面について語るほどの知識は無いし、これから勉強して議論に参加するつもりも無い。

 私はこれまでどの分野の機器であれ、その性能について常にメーカーの言うとおりのカタログスペックが出ると期待したこともは無い。

 従って、ある程度普及して機器の性能についての相場観が分かる頃にならないと買わないので、性能面でメーカーが嘘をついているという野々村氏(ペンネーム)の懸念は私には関係ない。
カタログスペックがどれほどのものでも実用に足らないものに用は無い。ある測定条件でカタログどおりのデータが出たからといって、販売されている機器がどのような条件でも常にその性能を発揮すると考えるべきだろうか?

 私はPLCは今後成長する余地のある分野であると考えている。
PLC機器が無線や医療機器に対する撹乱など社会的な問題を引き起こすようなら、メーカーは製造物責任法で処罰されるだろうことは容易に予想できる。単一のメーカーが先走ってリスクを冒すのであれば兎も角、松下以外のメーカーもこぞってPLCの普及に意欲的に取組むのであれば、おそらくは社会的な混乱を回避するための技術的な解決策があるのではないかと私は考える。また、現行の規制では速度が出ないらしいが、合理的な理由があれば規制は変わるものだ(もっとも、時間がかかることは多いが)。

 従って、PLCが普及したら社会的な混乱を引き起こすかもしれない、という懸念についてはメーカーが責任を負うべき問題であって現時点では私には関係ない。私はアーリーアダプターではないので、野々村氏(ペンネーム)の言うように買った後で法規制で使えなくなることも心配していない。実社会での淘汰を経た後で導入すればよいだけの話だ。
どの道、私は現在の半値になるまではPLCを導入するつもりも無い。

 PLCにはさまざまな規格・方式があるはずなので、できれば規格・方式ごとのメリット・デメリットの比較表をもとに、どの方式がなぜ性能が出なくて、なぜ危険なのかを示していただけると理解しやすいのだが。また、野々村氏(ペンネーム)は、現行の規制で認められる方式では速度が出ないと言う主旨で書いているが、合理性があれば規制は変わるものだ。逆に、今後も現行の規制のままであったとして、方式の変更による通信速度の改善をメーカーにもできないのであれば、
 今時2Mbit/secしか出ないような機器は普及せずに消えるだけの話だ。懸念には及ばない。

 と言うわけで、将来のユーザーとしては、政府と業界との駆け引きを見守るのみ。
そこそこのところで予定調和を見せてくれるのではないかと期待している。