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二酸化炭素削減のためのユニークな提案を紹介します。
その1、「人口増加を抑制しよう」
Britsh Medical Journal (BMJ) のEditorials
Published 24 July 2008, doi:10.1136/bmj.39575.691343.80
Cite this as: BMJ 2008;337:a576
Population growth and climate change
Universal access to family planning should be the priority
気候変動は人口の増加によるものなので、人口を増やさないことが重要というシンプルな主張。ま、分かりますけどね。でもどうやって?というのが大問題です。先進国よりは途上国により大きなインパクトを与えそうな解決策です。これが医学雑誌に出ているというのどうも・・・。
わが国では、そのことに気づいており既に対策をとっているところであり、人口は減少に向かっている、とでも言いましょうかね。
その2、「肉を食べるのを止めよう」、朝日新聞より。
「肉の消費減らせばCO2削減」 IPCC議長が提言
2008年9月8日10時55分
【ロンドン=土佐茂生】週1で「休肉日」をつくろう――。昨年、ノーベル平和賞を受賞した国連「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」のパチャウリ議長は7日付の英オブザーバー紙で、牛や豚など肉の消費量を減らすことが温室効果ガスの削減に貢献すると主張した。畜産業界はさっそく「不公平に標的にされた」と反発するなど、今後波紋を呼びそうだ。パチャウリ氏は、牛や羊などが直接出す二酸化炭素だけでなく、牧場のための森林伐採や、肥料の生産や輸送、トラクターなどの燃料などを含めた、食肉産業全体が排出する温室効果ガスは世界の5分の1近くを占めると指摘。 「各家庭で肉の消費量を半分にすると、車利用を半分に減らすよりもガス排出削減に効果的だ。食生活を見直す方が比較的簡単なはずだ」と述べた。
パチャウリ氏はまた、英政府に対し、20年までに国民の食肉消費量を60%減らすキャンペーンの実施を求めた。
英国の畜産業界は温室効果ガスの排出削減に大きな実績を上げている点を強調する一方、「気候変動に関する科学はまだ途上にある。菜食主義者(ベジタリアン)になれば解決できるのか。問題を単純化しすぎている」と批判している。
インド出身のパチャウリ氏は、菜食主義者。
最後の「パチャウリ氏は、菜食主義者。」という一文に記者のしゃれっ気を感じます。
全体としてCO2を減らせるというのは間違ってはいません。
牛肉1kg生産するのに必要な穀物は10kg以上といわれています。カロリーベースで考えると、人が直接穀物を消費した方がより多くの人口を養えます。
しかし、肉の消費だけ減らしても、食生活全体のバランスを欠いては栄養不足になる人も出るだろう。そんな無責任なキャンペーンを政府が行なう訳もなく・・・。肉に代替するタンパク資源をどうするかを考えないといけません。
ベジタリアンといっても乳製品や卵はOKな人も居れば、マメや穀類からタンパク質を摂取しているベジタリアンも居ます。
わが国では、そのことに気づいており既に対策をとっているところであり、野菜と魚を中心とした日本型食生活を推進している、とでも言いましょうかね。
とはいえ、過去、日本人はタンパク質不足と戦い続けてきたといって良いでしょう。戦後、畜産や近海や沖合いの魚だけでは十分なタンパク質が得られず、南氷洋まで鯨を取りに行っていたし。今も、少なからぬ肉を輸入しているし、畜産飼料の90%は輸入穀類に依存しています。
# その魚も輸入しちゃっているし、近海・沖合漁業も燃料高で青息吐息ですが。
「○○を減らせばCO2を削減できる」と言う議論は、概ねどれも正しい。
人間の活動がCO2を増加させてきたのだから、どんな活動でも減らせばCO2は減らせる。
- 自動車の生産を減らせばCO2を減らせる。
- 自動車の利用を減らせばCO2を減らせる。
- 航空機の利用を減らせばCO2を減らせる。
- 船舶の運航を減らせばCO2を減らせる。
- 火力発電を減らせばCO2を減らせる。
- コンビニの営業時間を減らせばCO2を減らせる。
- 息をする回数を減らせばCO2を減らせる? etc.
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