Science magazinのニュースより。

Acidic Oceans May Be a Boon for Some Marine Dwellers

By DeLene Beeland
ScienceNOW Daily News
1 December 2009

最近、海水が酸性化するとサンゴや貝の中には、骨格や殻を上手く作れなくなるということが報告されている。サンゴや貝殻の主な成分は炭酸カルシウムなのだから、海水中のCO2濃度が上がると、かえって原材料の調達が楽になって骨格や殻が分厚くなるのかと思ったらそうでもなかったらしい。

一方、地球の歴史的なスケールでは大気中のCO2濃度が現代の10倍くらい高かった時期があった。約5億4500万年前から約5億0500万年前までのカンブリア紀のことである(*)。海水中のCO2濃度もさぞ高かっただろうに、生物相は非常に豊かだった時代だ(例えば、アンモナイト三葉虫)。

今回のニュースは、ロブスターやカニのような甲殻類の中には水中のCO2濃度を10倍くらい上げると外骨格が分厚くなるものが居るというもの。捕食者に対する防御能力が上がり、同時にハサミが硬くなるので餌をとるのにも有利だ。外骨格も炭酸カルシウムでできているのだが、サンゴや貝との反応の違いは何なのだろう。CO2濃度に対するカルシウムポンプの反応の違いなのだろうか。

# アンモナイト三葉虫の絶滅は、これと逆の現象が原因だったりして。

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