遺伝子組換え実験教育訓練

今月、研究所内の講習会の講師を務めなくてはならない。今の職場に来て3年目になるが、
この講習会の講師は赴任した年以来なので3度目になる。

講習会のタイトルは「遺伝子組換え実験教育訓練」。

アイソトープの場合とは違って、「主任者」の資格試験がある訳ではない。教育訓練も、”基本的事項”の第二の2に、
配慮事項として定められているが強制力はない。もっとも、
初めての職場で遺伝子組換え実験を行う場合のルールを教えないという選択はあり得ない。ルールは知らなければ守りようがないのだから、
コンプライアンスの担保にはどうしても必要だ。

しかし、3年目で受講するメンバーもあまり変わらないとなると、教育訓練のテーマの選択が難しい。どうしたものか。

・・・と考えてみると、この1年間で色々、困った問題の相談が寄せられてきたので、
そのトラブルシュートと基本的な考え方を講義することにした。

  1. 困った問題その1: 植防を通らずに海外から組換え植物の種子が直送されてきた。どうする?
  2. 困った問題その2: コンピテントセルを買ったら、最初から遺伝子組換え生物だと書いてあった。実験計画にはまだ書いていない。
    どうする?
  3. 困った問題その3: バキュロウイルス発現系でタンパクの調製を外注した。上清にバキュロウイルスが入っているかもしれない。
    実験計画書にはまだ記載していない。どうする?
  4. 困った問題その4: Agrobacterium法で作成したPrimary
    transformantを譲渡したい。除菌はしているが、
    Agrobacteriumが絶対に残存しないとは言い切れない。情報提供はどうする?

こうしてみると、対応が研究所内で共有されていない情報が結構あるものだ。

さて、どうしたらよいかわかりますか?

答えは教育訓練で。所外の方は、そのうちプレゼン資料を公開するつもりですので、どこかで答えを見ることができるかもしれません。

 

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