遺伝子組換え

昆虫培養細胞を使ったワクチン

マスコミ的にはあまり注目されていませんが実は画期的なニュースです。 子宮頸がん予防、国内初のワクチン発売 子宮頸(けい)がんを予防する国内初のワクチンが22日、発売された。 グラクソ・スミスクライン社の「サーバリックス」で、原因となるヒトパピロ…

宗教家(?)が10億円の所得隠しで摘発されたとの報道。しかし、記事をよく見ると、未承認&無届けの医療機器製造販売あるいは詐欺の疑いも・・・。朝日新聞より。DNA入り「ご神体」で10億円所得隠し 金沢の宗教家2009年9月7日 「病気が治る」と称し、…

以前、こちらのエントリーでも扱ったが、5/18-6/17の間、環境省がパブコメの募集をおこなっていた”カルタヘナ法の施行状況の検討に関する意見の募集”の結果が8/28付けで公表された。・・・が、どういう訳か、日本版BCHの”お知らせ”のページからはリンクされ…

久々にカルタヘナ法関連のネタです。寄生虫を宿主とした遺伝子組換え実験を行っている人には結構影響が大きいかもしれない。(居るのかな?)---文部科学省が”遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物多様性の確保に関する法律”(カルタヘナ法)の研究開…

遺伝子組換え作物の即時出荷停止を求める”アメリカ環境医学会のポジションペーパー”なるものが発表されたらしい。オリジナルはこちら。理由は、"GM foods pose a serious health risk"ならびに"Multiple animal studies have shown that GM foods cause dama…

セイヨウナタネと在来ナタネの自然交雑に関するニュース。朝日新聞より。遺伝子組み換えナタネ、在来種と交雑 環境省確認2009年8月17日7時21分 遺伝子組み換えセイヨウナタネが在来ナタネと交雑したとみられる個体を、環境省が国内で初めて確認した。ナタネ…

細菌の生産するタンパク質毒素を利用した医薬品が幾つかある。有名どころではボツリヌス菌(Clostridium botulinum)の生産する毒素を利用したシワ取りで有名なBotoxなどがそうだ。ちょっと調べものをしていた際に、ジフテリア菌(Corynebacterium diphtheri…

モンサントから送られてきたニューズレターにこういうフレーズが・・・モンサント・カンパニーは、新発見をもたらす研究開発力を強化するため、一日当たり260万ドル(約2億6,000万円)の資金を投じ、収量やストレス耐性の向上が期待できる遺伝子のスクリーニ…

毎日新聞社の小島編集委員がこう書いている。 遺伝子組み換え作物の栽培では、多くの自治体が科学には目もくれず、市民の“不安”に応えるために栽培を事実上禁止する条例をつくった。新型インフルエンザ騒ぎでのマスク奨励も科学軽視の一例だろう。思えば、ダ…

実験動物中央研究所−慶応大のラインですかぁ・・・。霊長類の生殖系列に外来遺伝子を組み込むことに成功した報告。基本的な操作はTGマウスと同様の模様。小型霊長類なので管理・繁殖など色々とやりやすかったのだろう。# 執るべき拡散防止措置はP1Aですね。…

EFSA GMO Panel Working Groupの動物実験に関する報告書が、Food and Chemical Toxicology 46 (2008) S2–S70として公表されている。EUの食品安全性の専門委員会が、食料用および飼料用として使用することを目的として開発された遺伝子組換え作物の安全性およ…

タイトルは海堂尊先生の小説とは関係ありません。環境省が”(カルタヘナ法)の施行状況の検討に関する意見の募集(パブリックコメント)”を募集している。カルタヘナ法に組み込まれている5年目の見直し規定に基づいて、施行状況をレビューして改善方策を探る…

2月4日に投稿した論文がアクセプトされた。編集者やレフェリーとのやり取り自体は正味2ヶ月弱なので比較的短かった方だ。現行は最初からOpenOffice.org 3.0 Writer (OOo Writer)とCalc、図はCanvas 11で書いたのだが、電子投稿システムの都合でMS-Word形式で…

CPPと総称されるペプチドがある。Cell-Penetrating Peptides(細胞を貫通するペプチド)の略だ。発見当初は、細胞膜を貫通するペプチドというのは真贋の程が疑わしいとされていたようだが、最近では細胞内にRNAを届けるための手法としても注目されている。色…

4月9日の朝日新聞より。改良マウスで医療・バイオ産業を誘致2009年04月09日 米子市にある鳥取大学医学部が開発した、人の肝臓遺伝子を持つマウスを大量に作る技術を利用して、同県が医療・バイオ産業の誘致を進めている。医薬品開発に取り組む企業にとっては…

只今現実逃避中。北海道大学のグループが群青色の蛍光タンパク質を開発とのこと。 群青色の「蛍光たんぱく質」北大グループが開発 北海道大電子科学研究所の永井健治教授らの研究グループは、強い酸性やアルカリ性の中でも高い発光能力を持ち、退色しにくい…

例えエンターテインメントであっても、一分の事実は含まないともっともらしさが無いため観客を引きつけられない。科学者の立場から言えば、その一分の現実で可能なことと、それでは不可能なことを最善の科学的知見で区別してみせて、実際には具体的な危険性…

Natureの表紙です。Satohiro Okuda et al., “Defensin-like polypeptide LUREs are pollen tube attractants secreted from synergid cells,” Nature 458, no. 7236 (March 19, 2009): 357-361, doi:10.1038/nature07882. トレニアの花粉管を誘引する物質の…

昨日、とある会議で、とある方から「”cisgenic”という言葉は(R)が付いていたので、登録商標になっているらしいけどホント?」と聞かれた。いや、初耳ですね。ということで調べてみた。Googleで”CISGENIC trademark”で検索すると、とあるプレゼン資料にヒット…

記録はしておこう。コメントは最小限。朝日新聞より。「花粉症に効くコメ」お蔵入り? 商品化に企業二の足2009年2月28日14時5分 花粉症の症状を和らげる遺伝子組み換え米の開発が、立ち往生している。背景には、このコメが厚生労働省から医薬品だと指摘され…

iPS細胞要らずの治療法。毎日新聞より。インスリン:膵臓の分泌細胞、マウスで増殖に成功 血糖値4カ月で正常に−−慈恵医大 糖尿病のマウスの膵臓(すいぞう)に特定の遺伝子を導入し、血糖値を調節するホルモン「インスリン」を分泌するベータ細胞を大幅に増…

数日前のネタ。読売新聞より。日本脳炎の新ワクチン承認、従来より副作用少なく 厚生労働省は23日、阪大微生物病研究会(大阪府吹田市)が開発した日本脳炎ワクチン「ジェービック5」を正式に承認した。 原材料にマウスの脳を使用した旧ワクチンより、副…

2011年にゴールデンライスをリリースする予定というレポートはこちら。---私は不勉強にしてヴァンダナ・シヴァという人物やその主張を良く知らない。こちらの”Where Angels Fear To Send Trackbacks ”によれば、緑の革命への反対運動等を通じて有名になった”…

”煙”といえばこの曲を思い出す。Smoke gets in your eyes. 邦題では「煙が目にしみる」というのだけれど、"Smoke gets in my eyes"ではない。かといって、「煙がおまえの目にしみる」では、何だか演歌風だし。今日のお題はこの曲とはあまり関係ないのだが”Ka…

遺伝子組換え生物等の使用等の規制による生物多の様性の確保に関する法律(略称はジュゲム法・・・ではなく、カルタヘナ法)は2004年2月19日より施行されている。今年の2月19日で、施行から丁度5年目を迎える。関係各省では当然ご存知だろうが、カルタヘナ法…

Human rhinovirus (HRVs), 99株の全ゲノムの塩基配列が解明された。HRVsは、普通の風邪の原因ウイルス。Ann C. Palmenberg et al., “Sequencing and Analyses of All Known Human Rhinovirus Genomes Reveals Structure and Evolution,” Science (February 1…

遺伝子組換え綿の害虫発生率を非組換え品種と比較することを依頼された。しかも、検定の方法も指定された。t検定でやってくれと言う。しかし、害虫の発生は離散的な現象なので、概ねポアソン分布で近似できる。正規分布を仮定したt検定では具合が悪い。・・…

朝日新聞より。動物工場製品、米で承認 組み換えヤギで血液凝固防止剤2009年2月9日12時30分【ワシントン=勝田敏彦】米食品医薬品局(FDA)は6日、ヒトの遺伝子を組み込んだ「遺伝子組み換えヤギ」の乳から作った血液凝固防止剤を承認したと発表した。組…

ちょっと故あって、中国の遺伝子組換え品種の開発状況を横目で眺めている。参考にしたニュースソースは、”中国生物安全網”: 農業分野で利用されている遺伝子組換作物の栽培に関する許認可の状況等が記載されている。”中国種子網”: 作物種子の総合ポータル…

セルロース合成遺伝子はsiRNAで制御される

ちと旧聞。しかし、覚書として記録しておく。植物の細胞壁は主にセルロースからできている。セルロースの合成は細胞膜に局在するCesと呼ばれる一群の酵素が行っていることが知られている。しかし、植物の細胞は何時までも無制限にセルロースの合成を続けてい…