遺伝子組換え

A simple and effective method for inducing plant pluripotent stem cell was developed.... really? 表題は、ウソです。 検索エンジンで”植物”と”iPS”をキーワードにこのblogにたどり着いた方がいらっしゃいますのでちょっと乗ってみました。 植物の場合…

MapからAtlasへもう20年近く経とうとしているが、かつてBody Mapというプロジェクトがあった。ヒトの全身の組織で発現している遺伝子を網羅的に明らかにしようという意欲的な試みだった。ヒトのゲノムの全体像が明らかになるよりも前に、どのような遺伝子が…

今月公開予定の映画、「感染列島」。謎のウイルスが人類を襲うというテーマですが、この種のパンデミックものの古典といえば、やはり小松左京の「復活の日」か、昨年11月に亡くなったマイケル・クライトンの書いた「アンドロメダ病原体」が白眉でしょうか。…

今日は仕事納め。このblogは、仕事場からとおぼしきアクセスがほとんどなので、明日以降、どどんと閲覧数が減ることだろう。# 以下のエントリーは、某省庁の方々にとってはセンシティブな問題を含んでいる可能性がある。正月休み明けまでに、これが最新のエ…

ヒトは”超”雑食性

今宵はクリスマスイブ。クリスチャンばかりではないので、”Happy Holidays!”という挨拶が政治的には正しい(politically correctな)表現だそうです。さて、朝日新聞のニュースより。人のごちそう、ペットには「毒」 パーティ残り物に注意2008年12月24日【ワシ…

ダイズ・ゲノムのドラフトシ−ケンス公表

アメリカエネルギー省(DOE)の研究グループがダイズ・ゲノムのドラフトシ−ケンスを公表(2008/12/08)。年内発表が目標だったということなので、ほぼ予定通りの進捗なのでしょう。データは、以下のURLからhttp://www.phytozome.net/soybeanプレスリリースは…

昨年7月のエントリーでウミウシの一種”Elysia chlorotica”が餌にしている緑藻”Vaucheria litorea (C. Agardh)”の葉緑体を細胞内で共生させている話題を紹介した。その続編とも言うべき研究を、University of MaineのDr. RumphoらがPNASで発表している。要す…

Rolling Circle Amplification (RCA) 産物で酵母の形質転換

世間ではインド、ムンバイ市でおきた同時多発的テロ事件のニュースが流れている。280人以上死傷(うち101人死亡)とのこと。大惨事だ。---Ding et al. (2003)によれば、RCAで増幅したプラスミドの分枝状コンカテマーで酵母の形質転換が可能とのこと。Two-hyb…

タンパク質の相互作用を調べるのに、Yeast Two-hybrid system (YTH)が使われてきた。もともと転写因子など核タンパク質の相互作用を調べるためのシステムなのだが、トウモロコシの種子貯蔵タンパク質間の相互作用解析などにも応用範囲は広がってきている。だ…

11月19日付けで、文部科学省二種告示”研究開発等に係る遺伝子組換え生物等の第二種使用等に当たって執るべき拡散防止措置等を定める省令の規定に基づき認定宿主ベクター系等を定める件(平成16年文部科学省告示第7号)”改定のパブコメの結果が公表された…

ニュースソースは10/28の毎日新聞。XMRVというのは2005-06年頃に新しく見つかったウイルスなのですね。今のところ、"Xenotropic MuLV-related virus"(XMRV)は文部科学省の研究二種告示のポジティブリストに載っていない模様。ですので、宿主として組換えウイ…

畝山さんの食品安全情報blogでもとり上げられていました。オリジナルの組換えトマトの論文はこちら。まずはオリジナルの論文を読んでおくのだった。色素合成の酵素遺伝子ではなく、その発現を制御する転写因子をキンギョソウから導入したとのこと。なので、…

ロイター通信より。 英研究チーム、がん予防効果の紫色トマト開発10月28日7時25分配信 [ロンドン 26日 ロイター] 英国の研究チームが26日、がんの予防効果があるという紫色のトマトの開発に成功したと発表した。遺伝子組み換えによって作られたこのト…

新聞にも採り上げられたようです。GFP、YFPやDsREDなど蛍光タンパク質を含む絹糸のニュース。http://www.nias.affrc.go.jp/press/20081024/ref3.html下村さんのノーベル賞受賞のおかげで蛍光タンパク質に注目が集まっているおかげでしょうか。実は、遺伝子組…

SDS-PAGE用のサンプル抽出法としての酵母タンパク質のalkaline prep. オリジナルKushnirov, V. Rapid and reliable protein extraction from yeasthttp://www3.interscience.wiley.com/journal/72504790/abstract?CRETRY=1&SRETRY=0改良版von der Haar, T. O…

毎日新聞より。 iPS細胞:ウイルス使わず作成、実験成功…山中教授ら さまざまな細胞に変化する可能性を持つ「人工多能性幹細胞」(iPS細胞)を、ウイルスを使わずに作ることに、山中伸弥・京都大教授らが、マウスの細胞を使った実験で成功した。従来は…

GFPの発見で。

オワンクラゲの緑色蛍光タンパク質(Green Fluorescent Protein, GFP)を発見した功績で、下村脩さんらに3名にノーベル化学賞が贈られた。 下村さんは平成19年に朝日賞を受賞されているので年表はこちら。近頃、遺伝子組換え技術を駆使する人々の間ではGFPは…

ゲノム研究の光と影、といおうか遺伝子型の判別が簡単にできるようになってきた。しかし、特定の遺伝子型と疾病のリスクの関係は未だクリアカットには分からない問題だし、今後も大抵の疾病については確率を云々できる程度にとどまるだろう。・・・というか…

毎日新聞より。 iPS細胞がん回避 米ハーバード大チームが作製に成功 2008年9月26日10時40分 がん化する恐れをなくした万能細胞(iPS細胞)を作ることに、 米ハーバード大のコンラッド・ホッフェリンガー准教授のチームがマウスで成功した。万能細胞を…

いやー、時代の変化を感じます。 職場のメールアドレスにとある雑誌がPubMedにインデックスされたよ、と言うメールが出版社から送られてきたのですが、 Journal of Visualized Experiments (JoVE) is the first video journal for biological research accep…

温故知新のプロトコルの紹介。 昔々、GIBCO-BRLのホームページでPEG沈殿によるDNAのサイズフラクションの方法を書いた短い論文が出ていた。1998年にダウンロードしたと思しきタイムスタンプのPDFが手元にある。 今でも掲載されているかな?と思ってGoogle sc…

遺伝子組換え生物の不適切な扱い再び。あとを絶たないですね。 毎日新聞より。 遺伝子組み換え:不適切な取り扱いで厳重注意 文科省 文部科学省は9日、遺伝子組み換え生物の不適切な取り扱いがあったとして、独立行政法人酒類総合研究所(広島県東広島市)…

横浜市大、理研、千葉大グループの成果です。 シトクロームオキシダーゼP450の一種”CYP88D6”をカンゾウから単離しました(カンゾウ=甘草です。肝臓ではありませんのであしからず)。 理研のプレス・リリースはこちら。 PNASの論文もオープンアクセスになって…

アグロバクテリウム法で遺伝子組換え作物を開発している人には微妙なニュース

まれなケースではあるものの、新しい知見。Nature Biotechnology 26, 1015-1017 (2008) Published online: 31 August 2008 | doi:10.1038/nbt.1491T-DNA–mediated transfer of Agrobacterium tumefaciens chromosomal DNA into plants Bekir Ülker, Yong Li,…

福田総理辞任のニュースが飛び込んできた。短命な政権だった。次の総理も難しい国会運営を強いられるのは明らかだけど、景気対策だけはしっかりやっていただきたいところ。補正予算はどうなるのだろう? 折りしもアジアの株式市場は全面安の展開で、日本の株…

「アンピシリンが目に入った場合」・・・という検索ワードでこのblogを訪問した方がいるが、・・・そういう場合、とりあえず大量の水で洗うしかない。 目に入った物質の安全性がわからない場合には、まず洗う。Webで探すのはそのあと。blogなんか見てる場合…

Google earthで見るとシカやウシの寝るときの方角が、地磁気の磁極を向く傾向があるというニュースが今日のトレンド。 オーストラリアや南米のウシはどっちを向くんだろう。 ヒトは、というと日本では北枕はいけないというが、その根拠は定かで無い。 さて、…

産経ニュースより。 ES細胞の遺伝子操作改良 iPS細胞への応用も2008.8.26 19:42 あらゆる細胞に分化するヒト胚(はい)性幹細胞(ES細胞)の遺伝子操作を大幅に効率化できる技術を埼玉医科大と京都大、新エネルギー・産業技術総合開発機構が開発した…

古い論文ですがオープンアクセスになっているのでメモ。 Micro-homology mediated PCR targeting in Saccharomyces cerevisiae. P Manivasakam, S C Weber, J McElver, and R H SchiestlNucleic Acids Res. 1995 July 25; 23(14): 2799– 2800. PCR産物両末端…

# 職業的な専門知識がなければ、以下のような連想はしないだろうな、と思いつつ。 研究用に開発された遺伝子組換え植物の中には、アクティベーション・タギング・ライン(activation tagging line)というものがあります(たとえばこちら)。強発現プロモータ…