私、昨日のエントリーにおいて一つ、大きな誤解をしておりました。

原因は昨日、「文科省、仕分けの“反論”募集 政務三役が指示、HPで 」と言う見出しの記事を読んで事実誤認してしまったためです。今日、分子生物学会から次のようなメールを受け取り、さらに、なんだかしっくりこない感じがして考えてみたのですが・・・

日本分子生物学会 会員の皆様

重要なお知らせ 「行政刷新会議の競争的資金の評価について」

              特定非営利活動法人 日本分子生物学
                    理事長    岡田 清孝

現在続行されている行政刷新会議事業仕分け作業の中には、我々研究者にとって研究の支障につながる重大な変更となる可能性のあるものがあります。

<参考>
行政刷新会議ホームページへのリンク

http://www.cao.go.jp/sasshin/index.html

11月13日に行われた行政刷新会議事業仕分け作業の内に、
事業番号3-20  競争的資金(先端研究)
事業番号3-21  競争的資金(若手育成研究)
事業番号3-22  競争的資金(外国人研究者招へい)
があり、評価コメントには頷けるものもありますが、評価結果はいずれも厳しく、競争的資金(先端研究)については「一元化も含めシンプル化」と「予算の縮減」を、競争的資金(若手育成研究) と競争的資金(外国人研究者招へい)については「予算の縮減」となっています。

これらの評価結果は直ちに来年度予算に反映すると思われます。
文科省の担当部署でも危機感を募らせており、研究者からの意見を求めています。

文部科学省ホームページへのリンク)
http://www.mext.go.jp/a_menu/kaikei/sassin/1286925.htm

意見のある方は、担当副大臣政務官中川正春後藤斎)へのメール
(宛先: nak-got@mext.go.jp)で意見を連絡して下さい。
(様式自由、必ず「メールの件名(タイトル)」に事業番号、事業名を記入してください)とのことです。

また、文科省のホームページでは、意見送付の期限を「予算編成にいたる12月15日までに」としていますが、効果のあるのは、今週末までの意見分布だとのことです。

”意見送付の期限を「予算編成にいたる12月15日までに」としていますが、効果のあるのは、今週末までの意見分布だとのことです。 ”という情報は非常に重要ですが、このメールでも、「行政刷新会議の競争的資金の評価について」として、文部科学省行政刷新会議の評価に対する意見募集”をしているように読めます。
しかし、それは違うんです。

文部科学省の意見募集の表題は、

行政刷新会議事業仕分け対象事業についてご意見をお寄せください

・・・文科省の行なう「対象事業」に対する意見募集なんです。他省庁の業務に対して意見募集なんてできませんから、事業仕分けのコメントそのものに意見募集する訳が無い。

なので、メールで文科省に対して、事業仕分けのやり方がどうのとか、対象の選定方法が不明瞭とか、仕分け人の選定がけしからん、と言ってもノイズにしかならないんです。そうではなくて専門的な視点から、(事業仕分けの論点とコメントを意識しつつ)その事業の意義を強調する意見を寄せるのではなければ。

昨日の時点で新聞各社の報道が少ないと思っていたのですが、今日になって各誌で報道されています。しかも、

といった具合に事業仕分けに対する意見募集のように読めてしまいます。もし、あえて読者を誤読させるように誘導しているのであれば非常に悪質な報道です。

皆様も誤解のないようにご用心!

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